【東京都】浜松町に残る幕府の息吹

歴史的遺構土塁,江戸幕府,石垣

江戸幕府の威厳を感じる、徳川将軍家の菩提寺

4月に入り、例年よりも遅く桜が咲き始めた今年。
3月3日に姫路城に行って以来、忙しくて城や寺など巡ることが出来ない日々が1ヶ月以上続きました。

花見も兼ねて、今回は浜離宮恩賜公園に行くことにしました。
その前に、増上寺へ向かいます。増上寺は港区にある超有名なお寺。

ドラマの撮影などでも度々使われています。
安倍元首相の葬儀も増上寺で行われました。
場所はJR浜松町駅か、都営大江戸線大門駅。駅前の大通りを歩くと増上寺の門が現れます。

こちらが駅前続く道の先にある表門。
鉄骨で復元されたもですが、実はここにあった増上寺の門は徳川家康から贈られた江戸城の門だったと言われています。

元は現在の日比谷にあった増上寺ですが、慶長3年に江戸城拡張の際に現在の地に移動。
その際に江戸城の門も移築したようです。

復元とはいえ、立派な門です。
一応、高麗門で当時と同じディテールを1.5倍に大きくしたとされています。
ちなみに、当時の門は空襲で消失してしまいました。
大開発中で高層ビルが立ち並ぶ浜松町駅界隈ですが、この高麗門で突如歴史ある街並みに雰囲気がガラリと変わります。

表を抜けると、ど迫力の三解脱門が出現!
1611年に徳川幕府の助成によって建立。

元和7年に一度、台風で倒壊するも翌年に再建され400年の時を超えて現代に至ります。

徳川の家紋、三つ葉葵。
幕府のお膝元であり、徳川縁の寺院という格式をすごく感じます。

三解脱門を抜けると本堂が見えます。

東京タワーと高層建築物と超歴史的な建築物。
ここでしか見ることができないスペシャルなロケーション。
そして、徳川家の家紋がカッコ良すぎる。

京都や奈良の日本を代表する寺も素晴らしいですが、これはビックシティ東京が織りなす景色。
徳川幕府の威厳を感じること間違いありません。

桜満開で絶妙な訪問日。
脇の細い道を抜けて、裏手に回ると徳川将軍家の霊廟があります。

こちらに埋葬されているのは、
2代将軍徳川秀忠・5代将軍兄弟の綱重・6代将軍家宣・7代将軍家継・9代将軍家重・12代将軍家慶・14代将軍家茂
などなど江戸幕府の将軍が集結しています。
しかし、こちらの霊廟は世界大戦時の空襲で焼失してしまいました。
中には入ることができません。

冒頭にも書きましたが、都会のど真ん中というロケーションが本当に素晴らしかったです。

浜松町駅近くの東京ガス本社ビルの敷地内に、石垣を見ることができます。

周辺の開発工事の際に発掘された江戸時代の護岸用の石垣。この地に移築保存されています。

今では大都市として発展し、江戸の面影は薄くなってしまいましたが、浜松町駅周辺に来れば江戸幕府の痕跡が色濃く残っている貴重なスポットが多く残ります。

浜松町駅からも歩いて行ける徳川将軍家の大名庭園

大門の増上寺に行った後は浜松町の浜離宮恩賜庭園に移動。
桜も見たいと思っていましたが、何よりも江戸時代の歴史に深く関わりがあるので、一度は行くべきスポットです。

増上寺からはゆっくり歩いて25分ほどで、交通アクセスで直接行く場合は汐留駅が最寄駅。
まさに都会のど真ん中。

浜松町駅方面から大通りを道なりに歩くと、堀のような水路が現れます。

美しく、遠くまで続く石積み。
どう見ても近世城郭の水堀にしか見えません。

浜離宮恩賜庭園は江戸幕府によって造られた、大名庭園。
6代将軍、徳川家宣によって将軍家の別邸、浜御殿として大改修。11代将軍、徳川家斉の時に現在の庭園が完成しています。

綺麗な切込接の石垣。
城郭でいう外堀にあたります。
ちなみに庭園の規模は25万㎡、東京ドーム5個分という巨大な敷地面積を誇ります。

石垣をよく観察すると、綺麗に積まれた石垣の中に、不規則な箇所を発見。
石垣の隅に積む算木積みになっているので、拡張された可能性があります。

矢穴の跡も発見、
石工職人が綺麗に積むために、石材を加工した痕跡。

中の御門口から入場します。
浜離宮恩賜庭園内部には、中の御門口と大手門口から入ることができます。

来た時期が良かったです。
中の門口から入るとすぐに、満開の桜がお出迎えしてくれます。

潮入の池。
周辺には茶屋などもあり、この素晴らしい雰囲気を味わいながら、茶を楽しむこともできます。
高層マンションや高層ビル、そして海に囲まれた浜離宮には、昔と変わらず今でもゆったりとした時間が流れます。

江戸時代になり、戦のない平和な世が訪れました。
この大名庭園では、将軍家や大奥が釣りなどをして楽しんでいました。

都会のロケーションと桜がとても美しい。

大手門口近くには内堀のような水路があります。

大手門口の石垣。江戸城に劣らぬ最高の石垣技術。

おそらく、櫓門だったのではないかと連想させる造り。

この石垣を見るかぎり、現存していれば城同等の立派な門だったに違いありません。

築地川を利用した堀。
本当に庭園なのかと思うほど、防御力高めの造り。
中間の突出した石垣が大手門の石垣。

見た目は完全に近世城郭。
浜離宮は海に直結しており、将軍は専用の船着場からこの庭園に入っていました。

築地川を渡るための大手門橋は、当時は木造でしたが関東大震災で焼失した為、石造りで復元。

出隅の算木積みの石垣が美しい。
海と直結しているので、この堀には海の魚が普通に泳いでいました。
庭園内の池も、海から水を引いているので海の魚が普通に泳いでいます。

至る所に出隅の算木積み石垣を見ることができます。

まるで石垣の博物館。

排水機能を持った石樋も備わっています。
下にはクラゲが浮遊しています。浜離宮の石垣技術を堪能。

徳川将軍の権威の強さを感じる庭園でした。
また改めて来たいと思います。