浜離宮恩賜庭園@東京都

2024年4月6日

大門の増上寺に行った後は浜松町の浜離宮恩賜庭園に移動。

桜も見たいと思っていましたが、何よりも江戸時代の歴史に深く関わりがあるので、一度は行くべきスポットです。

増上寺からはゆっくり歩いて25分ほどで、交通アクセスで直接行く場合は汐留駅が最寄駅。

まさに都会のど真ん中。

浜松町駅方面から大通りを道なりに歩くと、堀のような水路が現れます。

美しく、遠くまで続く石積み。

どう見ても近世城郭の水堀にしか見えません。

そう!

浜離宮恩賜庭園は江戸幕府によって造られた、大名庭園。

6代将軍、徳川家宣によって将軍家の別邸、浜御殿として大改修。

11代将軍、徳川家斉の時に現在の庭園が完成しています。

綺麗な切込接の石垣。

城郭でいう外堀にあたります。

ちなみに庭園の規模は25万㎡、東京ドーム5個分という巨大な敷地面積を誇ります。

 

石垣をよく観察すると、綺麗に積まれた石垣の中に、不規則な箇所を発見。

おそらく、積んだ時代が異なるのかもしれないですね。

石垣の角に積む、算木積みになっているので、拡張された可能性あり。

矢穴の跡も発見、

石工職人が綺麗に並べるために石材を加工した痕跡。

中の御門口から入場します。

浜離宮恩賜庭園内部には、中の御門口と大手門口から入ることができます。

来た時期が良かったです。

中の門口から入るとすぐに、満開の桜がお出迎えしてくれます。

潮入の池。
周辺には茶屋などもあり、この素晴らしい雰囲気を味わいながら、茶を楽しむこともできます。

高層マンションや高層ビル、そして海に囲まれた浜離宮には、昔と変わらず今でもゆったりとした時間が流れます。

江戸時代になり、戦のない平和な世が訪れました。

この大名庭園では、将軍家や大奥が釣りなどをして楽しんでいました。

大手門口近くには内堀のような水路があります。

都会のロケーションと重なり、とても映えます。

大手門口の石垣。

おそらく、櫓門だったのではないかと連想させる造り。

この石垣を見るかぎり、現存していれば城同等の立派な門だったに違いありません。

築地川を利用した堀。

本当に庭園なのかと思うほど、防御力高めの造り。

中間の突出した石垣が大手門の石垣。

築地川を渡るための大手門橋は、当時は木造でしたが関東大震災で焼失した為、石造りで復元。

出隅の算木積みの石垣が美しい。

海と直結しているので、この堀には海の魚が普通に泳いでいました。

庭園内の池も、海から水を引いているので海の魚が泳いでいるようです。

至る所に異なる時代に積まれたと思われる、出隅部の石垣を見ることができます。

排水機能も備わっています。

切込接という加工された石材を綺麗に積んだ石垣は、雨などで大量の水が地面に染みた時に石垣に負荷がかかって崩落してしまいます。

しかし、石垣技術の進化によって、石材の裏側に小さな石を大量に詰めることで、水の負荷が極度にかからないように工夫されました。

そして、更なる進化によって石材による排水溝が作られるようになりました。

そんな築城技術も詰まった浜離宮の石垣です。

堀にはクラゲが泳いでいるのも良き。

海側には船着場もあり、当時の将軍御一行は船でこの庭園に来ていたようです。

増上寺→東京タワー→浜離宮恩賜庭園のルーティーンは少々疲れてしまい、早めに撤退してしまいましたが、歴史好き、城好きには見どころが多かったですね。

また改めて来たいと思います。