現存12天守
やはり城郭建築の中でも天守は別格にカッコいい!
日本には25,000〜30,000城あったと言われています。元々、城は敵からの攻撃を阻むための防衛施設だったので、城郭には特有の建築という概念がありませんでした。
当然、天守も戦国時代真っ只中には存在していませんでした。
しかし、礎石の無い掘立建築が主だった城に、革命が起こります。
Contents
革命による城郭建築の始まり
天下に王手をかけた織田信長は、権威の象徴として滋賀県の琵琶湖に面する安土山に、新たに安土城を築きます。
本来は軍事施設の役割を持つ城に、石垣の高さ9m+高さ32m高層建築物を造りました。
さらに、安土城は豪華絢爛で金箔瓦に黒漆塗り、最上階は金箔の壁だったとも言われています。

※信長の館に展示されている、最上階の復元天主

※信長の館に展示されている、最上階の復元天主
安土城はまさに城の概念を壊した、革命的な城でした。
安土城完成から僅か3年後に、織田信長は本能寺の変でこの世を去ります。
その後は豊臣秀吉、そして徳川家康と時代が変わり、城も変化していきました。

※城郭建築の最高到達点と称される名古屋城。
徳川と豊臣の緊張状態が続いた1600年以降、築城ラッシュとなり、江戸時代初期で天守を持つ城は200城ほどあったと言われています。
一国一城令の発布
天下太平に向かった江戸時代。1615年に一国一城令が発布されます。
一つの藩に一つの城しか持たない条例ができたのです。(仙台藩など例外もある)
一国一城令によって、多くの城が廃城となりました。
明治維新
平和な江戸時代を経て幕末、明治維新が起こります。
日本は奥羽越列藩同盟と新政府軍で戊辰戦争が勃発し、越後や東北の幾つかの城が失われました。
戊辰戦争で失われた城
▫️会津若松城
▫️白河小峰城
▫️二本松城
▫️棚倉城
▫️長岡城
廃城令
時代は明治になり、いよいよ侍の時代が終わりました。
廃城令によって全国の城は民間などに払い下げられ、次々と破却されてしまいました。
一部の城は地域の強い働きなどにより残され、やがて城の文化的価値が見直されることになりました。
多くの城が姿を消した中で、残った城は貴重とされ旧国宝に指定され、国と地域が城を守るようになりました。
本土空襲により消失
第二次世界大戦でアメリカと戦った日本。1945年からアメリカ軍は本土を襲うようになります。
陸軍基地が置かれることが多かった城は、度重なる空襲によって幾つかの城が消失してしまいました。
空襲によって失われた天守
▫️名古屋城
▫️和歌山城
▫️福山城
▫️広島城
▫️大垣城
それでも生き残った天守
幾つもの試練を乗り越え、江戸時代より前から現代に残る天守は日本全国で12城のみとなってしまいました。
今残っている天守は、間違いなく奇跡。
そんな貴重な現存天守を見ないわけにはいかない!
現存12天守を紹介
弘前城:青森県弘前市
北海道、東北、関東で唯一の現存天守

天守データ
■ 構造
三重三階(3層3階) 地下1階
屋根:入母屋造、本瓦葺
外壁:白漆喰塗り
■ 高さ
約14.4メートル(石垣含まず)
→天守台石垣の上に建つ
■ 延床面積
約124平方メートル
国指定重要文化財
松本城:長野県松本市
どの角度から見ても映えること間違いない漆黒の大天守。

天守データ
■ 構造
五重六階(外観5層・内部6階)
屋根:本瓦葺
外壁:黒漆塗り下見板張り(黒い外観が特徴)
■ 高さ
約30メートル(石垣含む)
天守単体の高さ:約20.4メートル
■ 延床面積
約780平方メートル
国宝指定
犬山城:愛知県犬山市
木曽川沿いに造られた望楼型天守。日本最古の天守とされている。

天守データ
■ 構造
三重四階(外観3層・内部4階)
望楼型天守
屋根:本瓦葺
■ 高さ
天守の高さ:約18.0メートル
天守台を含めた高さ:約24.3メートル
■ 延床面積
約169平方メートル
国宝指定
丸岡城:福井県丸岡市
雪国地域に特化した石瓦を使用した天守。北陸地方唯一の現存天守。

天守データ
■ 構造
二重三階(外観2層・内部3階)
屋根:石瓦葺(※現存天守で唯一) 望楼型天守
■ 高さ
天守の高さ:約12.0メートル
天守台を含む高さ:約17.5メートル
■ 延床面積
約119平方メートル
国指定重要文化財
彦根城:滋賀県彦根市
装飾美と実践型防御機能を備えたハイブリットSDGS天守。

天守データ
■ 構造
三重三階(3層3階)
望楼型天守
屋根:本瓦葺
外壁:白漆喰塗りの壁
■ 高さ
天守の高さ:約21.0メートル
天守台を含む高さ:約24.5メートル
■ 延床面積
約274平方メートル
国宝指定
姫路城:兵庫県姫路市
世界文化遺産で国宝。日本が誇るKING OF CASTLE

天守データ
■ 構造
五重六階(外観5層・内部6階)
木造 連立式天守
屋根:本瓦葺
外壁:白漆喰総塗籠(白い外観が特徴)
■ 高さ
天守の高さ:約31.5メートル
天守台を含めた高さ:約46.4メートル
■ 延床面積
約1,480平方メートル
国宝指定・世界文化遺産
松江城:島根県松江市
超実践型、武骨で重厚感のある天守は国宝に指定。

天守データ
■ 構造
四重五階(外観4層・内部5階)
木造 望楼型天守
屋根:本瓦葺
外壁:黒塗り下見板張り
■ 高さ
天守の高さ:約22.5メートル
天守台を含めた高さ:約29.7メートル
■ 延床面積
約385平方メートル
国宝指定
備中松山城:岡山県高梁市
日本一高い標高430mに築かれた天空の城。山城では唯一の現存天守。

天守データ
■ 構造
二重二階(外観2層・内部2階)
木造 望楼型天守
屋根:本瓦葺
■ 高さ
天守の高さ:約11.0メートル
天守台を含高さ:約13.5メートル
■ 延床面積
約66平方メートル
国指定重要文化財
丸亀城:香川県丸亀市
石垣総高60mと日本一の高さを誇る大要塞。最頂部には瀬戸内海を見下ろす三重の天守が鎮座。

天守データ
■ 構造
三重三階(外観3層・内部3階)
層塔型天守
屋根:本瓦葺
外壁:漆喰塗り
■ 高さ
天守の高さ:約15.0メートル
天守台を含む高さ:約30.0メートル
■ 延床面積
約103平方メートル
国指定重要文化財
伊予松山城:愛媛県松山市
小天守・櫓・渡櫓と接続した連立型天守。江戸後期に築城された最新鋭の天守。

天守データ
■ 構造
三重三階(外観3層・内部3階)
層塔型天守
屋根:本瓦葺
外壁:下見板張り
■ 高さ
天守の高さ:約15.5メートル
天守台を含む高さ:約21.4メートル
■ 延床面積
約151平方メートル
国指定重要文化財
宇和島城:愛媛県宇和島市
伊達政宗の長男が宇和島藩 初代藩主。小さい天守だが破風を備えた、優美で豪華な仕様。

天守データ
▫️構造
三重三階
層塔型天守
屋根:本瓦葺き
外壁:白漆喰
▫️高さ
天守の高さ:15.7メートル
天守台(石垣)の高さ:7メートル
地上から天守最上部までの総高:約22.7メートル
▫️延床面積
約105.5平方メートル
国指定重要文化財
高知城:高知県高知市
天守と本丸御殿が現存する日本で唯一の城。山内一豊が掛川城をモデルに築城した。

天守データ
▫️構造
三重六階
望楼型天守
屋根:本瓦葺き
外壁:白漆喰
▫️高さ
天守の高さ(屋根頂部まで):約15.7メートル
天守台(石垣)の高さ:約7メートル
地上から天守最上部までの総高:約22.7メートル
▫️延床面積
約500 平方メートル
国指定重要文化財


