茅ヶ崎城

茅ヶ崎城(ちがさきじょう)は、神奈川県横浜市都筑区茅ケ崎東2丁目25にあった日本の城。
港北ニュータウン遺跡群の1つ。都会にありながら、中世の城郭としては比較的よく遺構が残っている。横浜市指定史跡。現在は茅ヶ崎城址公園として公園化している。
解明されていないことが多いので謎多き城。
城郭構造 | 丘城 |
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天守構造 | なし |
築城主 | 後北条氏か |
築城年 | 15世紀後半頃? |
主な城主 | 座間氏? |
廃城年 | 1590年(天正18年)頃? |
遺構 | 空堀、堀切、土塁、郭、土橋、虎口 |
指定文化財 | 横浜市指定史跡 |
歴史・沿革
茅ヶ崎城は治安年間(1021年~1023年)に多田行綱による築城とする言い伝えもあるが、正確な築城年代は分かっていない。
発掘調査結果からは、15世紀後半に築城され、16世紀前半に改修があったと推定されている。
現在は、おそらく後北条氏による築城だろうと考えられているが、出土遺物は扇谷上杉氏に関わりがあると見られる、器の底に渦巻き紋を入れた「ウズマキかわらけ」などが中心で、後北条の時代の遺物は発見されていない。
「小田原衆所領役帳」によれば、茅ヶ崎一帯は小机衆の一員である座間氏の所領だったことから、茅ヶ崎城は小机城の支城で、座間氏が城代もしくは城番を勤めていたものと思われる。
1590年(天正18年)の後北条氏滅亡とともに廃城となった。
遺構
1970年代に開発が始まった港北ニュータウン地域にあった268箇所の遺跡群(港北ニュータウン遺跡群)に含まれるが、開発当初から緑地化が検討されており、造成による破壊を免れた。
周辺は宅地化されているものの比較的よく遺構が残っており、曲輪(郭)、土塁、空堀、櫓台の跡がはっきりと確認できる。
また小堀切を含む一部の郭には立入りが出来ない。
以前はただの雑木林だったが、1990年(平成2年)から1998年(平成10年)にかけて横浜市ふるさと歴史財団が発掘調査し、2005年(平成17年)より横浜市が茅ヶ崎城址公園として整備を進め、2008年(平成20年)6月28日に一部公開した。
2009年(平成21年)11月2日、横浜市指定文化財(史跡)となった。
アクセス
- 横浜市営地下鉄センター南駅より徒歩8分