兵庫県

■ 姫路城(ひめじじょう)|姫路市

【別名】

白鷺城(しらさぎじょう)…白漆喰の優美な姿から。

【築城】

起源は1346年、赤松貞範が築いた「姫山城」 1580年:羽柴秀吉が三重天守を建設 1601~1609年:池田輝政が現在の大天守+連立式天守群を築く

【構造】

複合連結式天守(大天守+小天守3基が渡櫓で連結) 総構えの大規模な城郭(外曲輪まで含めると広大) 狭間(銃眼)、石落とし、曲がりくねった迷路状の登城路など、極めて実戦的

【遺構】

現存天守(国宝) 重要文化財の櫓や門:約74棟 世界遺産(1993年登録)

【見どころ】

望楼型5重6階の大天守(内部の木造構造も見ごたえあり) 姫路城西御屋敷跡庭園「好古園」も美しい

■ 竹田城(たけだじょう)|朝来市

【別名】

虎臥城(とらふすじょう)…山の姿が伏せた虎に似ているため。

【築城】

1431年、但馬守護・山名宗全の家臣が築く 戦国末期:秀吉配下の赤松広秀が近代的に改修 1600年:関ヶ原後に廃城

【構造】

山頂(標高353m)に築かれた梯郭式山城 石垣で築かれた本丸、二の丸、三の丸、北千畳、南千畳など

【遺構】

石垣がほぼ完存(近世城郭レベル) 堀切、石段、虎口、竪堀の痕跡あり

【見どころ】

雲海に浮かぶ幻想的な姿(秋~冬の朝に多発) 「立雲峡」からのビューポイントは特に人気 城跡は徒歩登山またはバス&徒歩でアクセス

■ 赤穂城(あこうじょう)|赤穂市

【築城】

1648年、浅野長直が築く 1701年、浅野家断絶 → 永井氏 → 森氏が明治まで治める

【特徴】

海辺の平城。正方形の縄張り+放射状の道構成 幕府が設計に関与したため、軍事性よりも「政治拠点」として整然

【遺構・復元】

本丸大手門・隅櫓・厩口門・二の丸庭園が復元 天守台、堀、石垣が残存

【見どころ】

大石神社(忠臣蔵の大石内蔵助を祀る) 城下町には武家屋敷跡や塩田資料館もある

■ 篠山城(ささやまじょう)|丹波篠山市

【築城】

1609年、徳川家康が西国大名への抑えとして築城命令 藤堂高虎が縄張り設計、池田輝政らが築城に協力

【特徴】

天守をもたない(西国の大名に対する牽制のため) 石垣の角の仕上げが滑らかで美しい(「算木積み」)

【遺構・復元】

石垣・堀は当時のまま 本丸御殿「大書院」が忠実に復元(江戸時代後期の資料に基づく)

【見どころ】

風情ある町並み(武家屋敷、青山歴史村など) 特産の黒豆・猪肉・陶器(丹波焼)も楽しめる

■ 洲本城(すもとじょう)|淡路島・洲本市

【築城】

1526年:三好氏の重臣・安宅氏が築く 1581年:秀吉の家臣・脇坂安治が大改修(石垣化)

【特徴】

海城+山城の混合型 城郭は洲本湾を見下ろす山の上(標高133m)

【遺構】

大規模な高石垣群 本丸・二の丸・天守台の構造が残る 模擬天守は昭和築(展望台として使われていた)

【見どころ】

海と町を一望する絶景スポット 登山コースあり(所要30分前後) ふもとの「洲本レトロこみち」も人気観光地