栃木県

■ 宇都宮城(宇都宮市)

● 歴史

平安時代末期から続く宇都宮氏の本拠地。 関東七名城の一つで、戦国時代には北条氏や佐竹氏との争いの舞台に。

江戸時代には徳川譜代の大名が城主となり、栃木の政治の中心に。 1868年の戊辰戦争で焼失。

● 現在の遺構と施設

土塁・堀が復元され、清明台・富士見櫓などが整備されている。 宇都宮城址公園として、市民の憩いの場に。 公園内に宇都宮城歴史資料館があり、ジオラマや映像で城の歴史を学べる。

■ 唐沢山城(佐野市)

● 歴史

室町時代に佐野氏が築城。関東屈指の山城。 北条氏康の侵攻も退けるなど、非常に堅牢な城だった。 江戸初期に廃城。

● 遺構の魅力

山上にある城跡で、大規模な石垣・曲輪・堀切が現存。 城跡には現在唐沢山神社が鎮座し、参道や境内にも遺構が見られる。 天狗伝説や野良猫の聖地としても知られるちょっとユニークな場所。

■ 足利氏館(足利市)

● 歴史

鎌倉時代からの名門・足利氏の館跡。尊氏の出生地とされる。 城というよりは、周囲に堀と土塁をめぐらせた防御性の高い武家の館。

● 現在の姿

館跡には現在、**国宝の鑁阿寺(ばんなじ)**が建ち、堂々とした本堂が見どころ。 堀、土塁、門構えなど、館の構造がそのまま残る貴重な遺構。

■ 黒羽城(大田原市)

● 歴史

戦国時代、那須氏の家臣・大関氏の居城。 江戸時代は黒羽藩の藩庁となり、大名の支配拠点に。

● 遺構と見どころ

現在は「黒羽城址公園」として整備され、土塁や堀の一部が残る。 城跡から那珂川を望む景観が美しい。 春は桜の名所、秋は紅葉の名所としても人気。

■ その他のマニアックな城

皆川城(栃木市):皆川氏の本拠地。山城で、土塁・堀が比較的良好に残存。

太平山城(栃木市):太平山山頂にあった山城。展望台からの眺めが素晴らしい。

金崎城跡(那須塩原市):沼尾氏の城。遺構は少ないが伝承地として歴史あり。